対局をみていると、解説の先生が優勢とか作戦勝ちとか言うよね。
どちらが有利なのかはわかるんだけれど、どういう言葉があるのか。どのくらい有利なのか・・・。正直よくわかってないのよね。
たしかにわかりにくいですよね。
1.勝勢
2.優勢
3.有利
4.作戦勝ち
5.互角
6.作戦負け
7.不利
8.劣勢
9.敗勢
の9段階の言葉がよくつかわれます。
それぞれの段階でどれくらいの勝率・評価値差なのかは、おおまかには以下の通りです。
勝勢 | 優勢 | 有利 | 作戦勝ち | 互角 | 作戦負け | 不利 | 劣勢 | 敗勢 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
勝率 | 95% | 90% | 80% | 70% | 50% | 30% | 20% | 10% | 5% |
評価値差 | +2500 | +1400 | +600 | +300 | 0 | -300 | -600 | -1400 | -2500 |
なるほど。
・・・もうすこしくわしく知りたいな。
ですよね!
本記事では、形勢に差ができる理由。棋士・女流棋士の先生はどう考えるのか。くわしくバッチリまとめました。これで、終盤を観るのがもっと楽しくなるはずです!
それ、うれしい!
形勢表現9段階がわかっていると絶対楽しいよね。くわしく教えて!
おまかせください!
- 形勢表現9段階が、なにかがバッチリわかります!
- 形勢表現9段階のそれぞれの勝率もわかります!
- 将棋を観るのがもっと楽しくなります!!
それでは始めていきましょう!
作戦勝ち・作戦負けとは。それぞれの評価値。勝率。
まずは作戦勝ち・作戦負け。ね。
正直、9つの形勢表現のなかでいちばんピンときてないけど・・・。
作戦勝ち・作戦負けは、基本的に序盤に形勢を解説の先生が話すときに使うことが多いです。つづけてくわしく見ていきましょう!
作戦勝ち・作戦負けの評価値差と勝率
勝勢 | 優勢 | 有利 | 作戦勝ち | 互角 | 作戦負け | 不利 | 劣勢 | 敗勢 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
勝率 | 70% | 50% | 30% | ||||||
評価値差 | +300 | 0 | -300 |
うわっ。すごいデータがあるんだね。
・・・数式とかもある。
すごいですよね・・・!
データをとってくださった方々には尊敬と感謝です。
数式は、いま目の前にある対局の「評価値差と勝率」を「これくらいになるはず」と算出するためにどうしても必要なのです・・・。
いやいや・・・。
わけがわからないよ!!!やめてよ!
結果だけ。「評価値差と勝率」の表だけ覚えていればまったく問題有りません。
話をひろげすぎました。次にいきましょう・・・。
作戦勝ち・作戦負けとなる要素
作戦勝ち・作戦負けの主な要素は以下のとおりです。
- 働きの良い駒・悪い駒が先手後手に存在する
- 先手後手で王の固さに差がある
- 先手後手でに手得・手損がある
駒得・駒損は入ってないね。
駒得・駒損が発生していれば、先手後手の駒がぶつかっています。すでに序盤ではありません。
そして、駒損の場合にはそれに見合った代償がなければ、評価値・勝率を作戦勝ち・作戦負けの範囲よりも下げることになってしまいます。
勝勢・優勢・有利とは。それぞれの評価値。勝率。
勝勢・優勢・有利の評価値差と勝率
勝勢 | 優勢 | 有利 | 作戦勝ち | 互角 | 作戦負け | 不利 | 劣勢 | 敗勢 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
勝率 | 95% | 90% | 80% | 70% | 50% | 30% | |||
評価値差 | +2500 | +1400 | +600 | +300 | 0 | -300 |
へー。評価値+600でもう勝率80%もあるんだね。
勝勢・優勢・有利となる主な要素
勝勢・優勢・有利となる主な要素は以下のとおりです。
- 働きの良い駒・悪い駒が先手後手に多数存在する
- 先手後手で王の固さに大きく差がある
- 先手後手で駒得・駒損がある
- 先手後手どちらかに有効な攻めがある
- 先手後手どちらかに攻め手がない
- 先手後手どちらかの王に必至がらみの攻めがある
これを見ていて思ったんだけれど、将棋って1手で勝負がきまるってことはそんなに無いんだね。少しずつ有利を重ねていくっていう感じなのかな。
するどい!そのとおりです。
敗勢・劣勢・不利とは。棋士の着手への影響。
勝勢 | 優勢 | 有利 | 作戦勝ち | 互角 | 作戦負け | 不利 | 劣勢 | 敗勢 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
勝率 | 95% | 90% | 80% | 70% | 50% | 30% | 20% | 10% | 5% |
評価値差 | +2500 | +1400 | +600 | +300 | 0 | -300 | -600 | -1400 | -2500 |
- 形勢の良い対局相手が応手を間違えやすい手を選ぶ(盤面を複雑にする)
- 自玉が簡単に詰まない粘り強い手(簡単に負けない手)を選ぶ
「形勢の良い対局相手が応手を間違えやすい手」はいわゆる勝負手です。
対局相手が最善手を選べば、いま以上に形勢に差がついてしまうものの、最善手がわかりにくい・対局相手が指しにくい手が最善手といった場合には、勝負手を指すことがあります。
言い換えれば、評価値-2500でも、まだ勝率5%あるってことだものね!
そのとおりです。
AI 同士が戦えば、評価値-2500であれば、ほぼ勝ち目はありませんが、
人間の場合。それがたとえトップ棋士であっても、間違った手を指す可能性がある、ということなのだと思います。
まとめ
参考記事:日本将棋連盟
なるほど!形勢表現9段階。今回の記事でちゃんと整理できたよ!面白かった。ありがとう!
そう言っていただけるとうれしいです。きっといままで以上に終盤をみるのが楽しくなっていると思います!
今後も形勢表現9段階。について、追記していきます。形勢表現9段階。について、あなたの「ココが知りたい。」「こんな話もあるよ!」をコメント欄にて、ぜひお知らせください。
最後まで読んでいただき有難うございました!
\ 楽しい記事がいっぱい! /