順位戦ってあるよね。B級1組とか、A級とか。
あれはなにを目指して戦っているの?
サッカーのJ1,J2,J3… みたいな感じなのかしら。
あと、フリークラスっていう言葉も前から気になっているのよね。
くわしく教えて!
おまかせください!
- 順位戦とはなにかがバッチリわかります!
- フリークラスとはなにかがバッチリわかります!
- 名人獲得までの道が、バッチリわかります!
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それでは始めていきましょう!
順位戦と名人戦
順位戦ってなんの順位をあらそって戦っているの?
フリークラスというのもあるね。
はい。
のちほどくわしくお伝えしますが、名人を目指さない形で他棋戦を戦うクラスとなります。
また、他の棋戦でも、順位戦のクラスによる優遇措置があるものもあります。以下にまとめました。
クラス | 竜王戦 | 王位戦 | 王座戦 | 棋王戦 | 王将戦 | 叡王戦 | 棋聖戦 | 朝日杯 | 銀河戦 | NHK杯 | 将棋日本 シリーズ |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
名人 | – | – | 本戦シード | 本戦シード (2回戦にシード) | 本戦シード (2回戦にシード) | – | 本戦シード | 本戦シード | 本戦シード (ブロック戦最上位) | 本戦シード (2回戦にシード) | 出場権(2回戦にシード) A級 |
A級 | – | – | 二次予選シード | 本戦シード | 二次予選シード | – | 二次予選シード | △ | 本戦シード | 本戦シード (順位上位は2回戦) | – |
B級1組 | – | – | 二次予選シード | 本戦シード | – | – | 二次予選シード | △ | 本戦シード | 本戦シード | – |
B級2組 | – | – | 二次予選シード | – | – | – | 二次予選シード | – | – | – | – |
参照:wikipedia
B級2組より上だと、シードなどがある棋戦があるのね。
はい。1つでも上のクラスにあがるために棋士は研鑽をつまれていらっしゃいます。
名人にたどりつくまで
名人に挑戦するには、まず、A級に所属していないといけないのね。
はい。A級のリーグを優勝することで、名人戦挑戦者となれます。
棋士としてデビューするのは、C級2組もしくはフリークラス。
ここから順位をあげてA級になったうえで、挑戦者となりタイトル戦で勝利してやっと名人ってことね。
たいへんな道のりだね・・・。
はい。順位戦は1年を通して行われますので(正確には9ヶ月ほど)、クラスは最大でも1年に1つしかあがりません。
そのために、他のタイトルと比較し、タイトル挑戦まで年数がかかるのは確かだと思います。
藤井聡太竜王・名人(王位・王座・棋王・王将・棋聖)の最年少記録更新が続いていますが、その中でも名人獲得最年少記録は難関のひとつです。2021年02月の記事になりますが、以下の記事が参考になるかと思います。
藤井二冠は現在、18歳と6か月。
最年少記録は、谷川九段の持つ21歳2か月です。藤井二冠が最短で名人に挑戦できたとしても、そのときは、まもなく21歳になるという年齢。つまり、記録を達成するにはギリギリです。
引用元:「藤井二冠 史上最年少「名人」への絶対条件」(ここに注目!)
谷川浩司十七世名人は、中学生で棋士になった先生の1人。時代をつくられた大先生よね。
藤井聡太竜王・名人(王位・王座・棋王・王将・棋聖)の順位戦から目が離せませんね!
フリークラス
フリークラスってなに?
順位戦に参加しないクラスですが、その中には「宣言によるフリークラス棋士」「その他のフリークラス棋士」と2種類のフリークラス棋士がいらっしゃるため、少々ややこしい意味があります。
くわしく見ていきましょう。
宣言によるフリークラス棋士
順位戦はもう戦いません、と宣言しフリークラス棋士になられるパターンです。近年ですと、森内俊之九段がこの宣言をされてフリークラスとして戦われています。
・B級1組以下の棋士が順位戦終了後から年度末の間に「フリークラス宣言」をすると、「フリークラス棋士」となります。
・「フリークラス棋士」は順位戦を対局しません。また、一度宣言すると順位戦に復帰することはできません。
・順位戦以外の棋戦は対局できます。
引用元:日本将棋連盟名人戦・順位戦
その他のフリークラス棋士
その他のフリークラス棋士の中でも2パターンにわかれます。
近々成績があがらず、フリークラスで戦われるパターンと、特定の条件で棋士編入される先生が最初に所属するパターン。この2つです。
日本将棋連盟のページには以下の様に書かれています。
・C級2組の棋士が降級点を3つとるとフリークラスに降級します。
引用元:日本将棋連盟名人戦・順位戦
・三段リーグで次点を2回取った棋士はフリークラスに編入される権利を得ます。
・「フリークラス棋士」は順位戦を対局できません。順位戦以外の棋戦は対局できます。
ここには書かれていませんが、棋士編入試験を経て棋士となられた先生も、最初フリークラスに編入されます。
その他のフリークラス棋士の先生は成績があがれば、C級2組に入ることもできるの?
はい。以下4つの条件の中のいずれかをクリアすることでC級2組に入ることができます。
1.年間対局の成績で、「参加棋戦数+8」勝以上の成績を挙げ、なおかつ勝率6割以上。
(例・2005年度で、日本シリーズ・新人王戦の出場権のない棋士の場合は17勝)。
2.良い所取りで、30局以上の勝率が6割5分以上
3.年間対局数が「(参加棋戦+1)×3」局以上。ただし、同じ棋戦で同一年度に2度(当期と次期)対局のある場合も1棋戦として数える。
(例・2005年度で、日本シリーズ・新人王戦の出場権のない棋士の場合は30局)。
4.全棋士参加棋戦優勝、タイトル戦(朝日オープン将棋選手権含む)挑戦。
引用元:日本将棋連盟名人戦・順位戦
棋士の引退
棋士の引退とクラスって関係あるの?
はい。以下の規定が日本将棋連盟のページに書かれています。
少々ややこしいですが、基本60歳もしくは65歳が定年で、成績などによって延長されることがありえます。
・宣言によるフリ―クラス棋士は原則として65歳、その他のフリ―クラス棋士は原則として60歳で定年となり、引退することになります。
・その他のフリ―クラス棋士はC級2組から陥落(もしくは三段リーグ次点2回で四段昇段)後10年以内にC級2組に昇級できないと引退になります。なお、10月1日付でフリ―クラス四段に昇段した棋士の場合は、10年半以内に昇級できないと引退になります。
・宣言によるフリ―クラス棋士の場合、順位戦在籍可能最短年数(現在のクラスから、降級と降級点を毎年続けた場合の順位戦に在籍できる年数)に15年を加えた年数が過ぎると、引退になります。例・C級1組で降級点1つ持っている棋士の場合は19年。
・上記年数に達しなくても、65歳になると引退になります。
・ただし、順位戦在籍可能最短年数の間ですと、65歳を過ぎても現役でいることができます。(例・B級2組で降級点を持っていない63歳の棋士がフリ―クラス宣言をしたら、70歳まで現役を続ける事が可能)
引用元:日本将棋連盟名人戦・順位戦
フリークラスではない棋士の場合はどうなるの?
C級2組以上に所属し、順位戦を戦われていらっしゃる先生に定年はありません。
また、フリークラスであっても、順位戦以外の棋戦で所定の成績をあげている場合、その棋戦に限っては来季以降も対局することが可能であるため、引退とはなりません。
C級2組からの陥落という形で、引退をされた先生は近年ですと加藤一二三九段がいらっしゃいます。
むしろ、77歳までC級2組を維持されていらっしゃる事自体、驚異としかいいようがありません。
引退されたあとも、メディアで活躍されていらっしゃる加藤一二三九段は本当にすごいよね。
まとめ
名人をトップとする、リーグ戦のピラミッドが順位戦なのね。
やっとわかった!
はい。実力勝負の棋士の世界そのものです。
ビリビリした勝負をファンとしても観ることができる理由の一つでもあります。
今後も順位戦について、追記していきます。順位戦について、あなたの「ココが知りたい。」「こんな話もあるよ!」をコメント欄にて、ぜひお知らせください。
最後まで読んでいただき有難うございました!
\ 楽しい記事がいっぱい! /