「関西最強」。菅井竜也先生。振り飛車党の矜持。まとめ

菅井竜也八段は岡山県岡山市のご出身です。

5歳のとき、お父様から将棋を教えてもらい、将棋を覚えます。始めは「難しい・・・」と思ったそうですが、徐々に楽しくなっていきます。

菅井竜也八段の子どもの頃の夢は、「プロ棋士」。その夢をかなえるためには、師匠の先生についてもらい奨励会に入る必要があります。

いえ。
地元の道場の先生に相談し、井上慶太九段に師匠をお願いしました。

最初、菅井竜也八段は地元。岡山県の道場の先生に「羽生善治九段か森内俊之九段の弟子になりたい。」と相談されたそうです。しかし、「それはちょっと難しいと思う。」なり、「だったら井上慶太九段の弟子になりたい」ということで、井上慶太九段に弟子入りをお願いされました。

はい。
そして、現在。井上慶太九段一門は、関西一といっても過言ではない名門になりました。菅井竜也八段のカン。センスはすごいです。

井上慶太九段も「たまたま、近所まで来たんだ。一局指そう。」とちょくちょく菅井竜也八段を誘われて、指導対局をされます。

さてどうでしょうか。
今思えば井上慶太九段の服装や靴は結構ラフで、仕事向きではなかったとかなんとか・・・。

菅井竜也八段は小学校6年で奨励会に入会されます。その頃のライバルは、同門。井上慶太九段門下の棋士たち。天才。佐々木勇気八段です。お互いに対局を通してお互いに切磋琢磨されていきます。

確かに関東関西とわかれていますが、重要な局面での対局が2局あります。

1つ目は、奨励会入会直前の第29回小学生将棋名人戦。決勝で菅井竜也八段と佐々木勇気八段は戦い、佐々木勇気八段が勝利した一局。

そして2つ目は、菅井竜也八段17歳のとき。三段リーグ。すでに、三段リーグ突破が決まっていた菅井竜也八段と勝利すれば中学生棋士となる佐々木勇気八段との対局。こちらは菅井竜也八段が勝利します。

棋士となってからも菅井竜也八段の快進撃は止まりません。2年目には早くも棋戦初優勝。将棋連盟に「類まれなる成績」と評価され、五段に昇段されます。

驚きですよね。
そして、初タイトル挑戦は25歳の時。王位でした。相手はレジェンド。羽生善治九段。しかし菅井竜也八段は臆することなく、「絶対に穫る！」という気合で挑み、見事初タイトルを獲得。平成生まれとして、初のタイトルホルダーになりました。

将棋には、大まかに分けると居飛車・振り飛車。2つの指し方がありますが、近年は順位戦の上位の先生は、居飛車が大多数。そんな中、菅井竜也八段は振り飛車を主戦法として菅井竜也八段は常にタイトル戦線に関わる活躍を続けられます。

近年、棋士の研究にはAIが使われます。
その中で出される評価値が、振り飛車にすることで下がるんです。
また、居飛車ですと棋士同士での研究が進んでいるので、指し方に困る場面が少ないというのも理由かもしれません。

現状「少し不利かもしれない」と思っている棋士の先生たちが多い・・・のかもしれません。ただ、AIの評価も精度があがることで、今後変わることはありえますし、振り飛車は、居飛車と比べて後手が不利になりにくいのではないかと言われています。つまり後手番ならば振り飛車を選びやすいかもしれない、ということですね。

さて。
2023年には叡王戦で、絶対王者として君臨する藤井聡太竜王・名人（王位・王座・棋王・王将・棋聖）に挑戦しました。振り飛車で藤井聡太竜王・名人（王位・王座・棋王・王将・棋聖）を相当に追い詰めたこともあり、振り飛車。そして、菅井竜也八段の強さが改めてスポットライトを浴び始めています。

今後の菅井竜也八段に今まで以上に要注目していきましょう！