棋士のDNA。森下卓先生。1000勝へ。棋風と魅力。まとめ

森下卓九段は福岡県北九州区のご出身です。

小4の正月。お父様に教わり将棋を覚えます。そこからみるみる将棋に夢中になり、近所の将棋クラブで腕を磨き続けていきます。

近所の将棋クラブで猛スピードで強くなっていく森下卓九段。棋士に対する憧れも日に日に強くなっていきます。

棋士になるためには奨励会に入らなくてはいけません。そのためには師匠が必要です。ただ、棋士の知り合いは当時。森下卓九段にもまわりの方々にもいませんでした。

そんな中。まわりの方々が「面識もないけれどダメ元で花村元司九段に頼んでみよう。」と動かれます。結果的にこれをきっかけとして森下卓九段は花村元司九段門下として奨励会試験に小6で合格。将棋を覚えてから1年8ヶ月という衝撃的スピードでした。

森下卓九段は、実戦に次ぐ実戦でさらに強くなっていきます。
花村元司九段に弟子入り後。1000局にわたる指導対局を受けました。そんな森下卓九段ご本人の努力と、師匠。花村元司九段をはじめとした手厚いサポートもあって、奨励会も順調に駆け抜け17歳で棋士デビューとなりました。

本当に早いですよね。
森下卓九段がおっしゃるには、近所の将棋教室の先生の影響も非常に大きかったとのことです。もともとアマチュア強豪だった近所の将棋教室の先生ですが、森下卓九段に将棋を教えるにあたって、徹底的に基礎からご自身も将棋を学び直してそれを森下卓九段に伝えたとのことでした。そういったベースがあって、のちの実戦に次ぐ実戦で猛スピードでの棋力アップにつながったそうです。

棋士になった後も順調に勝利を重ね、順位戦もA級昇級。タイトル挑戦も6度。一流棋士としての道を進まれます。

1996年2月14日。王将戦第四局。
この日、羽生善治九段十七世名人に勝利し、当時存在した7つのタイトルすべてを独占する7冠を達成しました。

はい。
そして、その時の解説が森下卓九段。棋士としてのプライドが名言を生みます。

そうですね。
個人的な感想ですが、悔しさを押さえつつ棋士としてのプライド。気概を見せるのはとてもカッコいいと思います。

七冠達成を阻止するチャンスとなるタイトル戦で2度。森下卓九段は羽生善治九段に敗れています。
それもあって、この言葉は当時の視聴者にとって深く印象に残る言葉になりました。

森下卓九段の師匠。花村元司九段が亡くなる2ヶ月前に行った対局。その隣の対局者のひとりがたまたま森下卓九段でした。

さらに偶然なことに、森下卓九段の対局相手はご高齢。引退が決まっている棋士。それもあって、両者ともに早指しで対局は終了。森下卓九段が勝利されます。が・・・

そして、森下卓九段の弟子は増田康宏八段。どの様に師弟のバトンをつながれていくのか。観る将としても目が離せませんね。