名人への道。佐藤天彦先生。棋風と魅力。棋戦。豆情報。まとめ

佐藤天彦九段は福岡県福岡市のご出身です。

5歳のころ、お母様が「教育のために」と買った入門用の将棋の本をきっかけに将棋を覚えます。最初はお父様やお兄様と。またパソコンと将棋を指していましたが、すぐに「強い相手と指したい」と道場に通うようになります。

小学生低学年のころ、ご両親共働きであった佐藤天彦九段にとって、道場は第二の家の様なものでした。そして、その道場は、のちに師匠となる中田功八段のご実家と同じビルに入っていたことから運命は動き始めます。

おっしゃる通りです。
「師匠。大山康晴十五世名人の歩んだ道は全く見えず。道に迷っていた私(中田功八段)が当時8歳の佐藤天彦九段の手を引いて歩くが、いつの間にか佐藤天彦九段が先を歩み道を照らしてくれた。」

佐藤天彦九段は、小4での奨励会に入会試験不合格を経て、小5で奨励会に入会されます。

おっしゃる通りです。
そして小中学生時代は関西に所属。中学卒業と同時に関東で研鑽をつまれます。

佐藤天彦九段は中学生卒業と同時に、東京都近郊へ引っ越しをされますが、それまでの生活は地元福岡が中心。そんな佐藤天彦九段は、「序盤研究で、東京都や大阪府を中心とした情報についていけていない」という悩みをかかえていました。

昔と比べてだんだんと序盤研究に勝敗が大きく左右されることが増えてきたとお話される棋士は多いです。そこで師匠。中田功八段は動きます。

佐藤天彦九段が使っているネット対局のIDを渡辺明九段に教えて、「私の弟子は強い。ぜひ鍛えてほしい。」とお願いし、OKをもらいます。当時渡辺明九段はすでに棋士デビューしている新進気鋭。バリバリの棋士でもありました。

どうなんでしょう・・・。
渡辺明九段八段に「よくご飯をごちそうになっていたので」とおっしゃっていましたが・・・。「強い」と言われた若手の佐藤天彦九段に興味があったのか・・・。真相はわかりません。
いずれにせよ、この頃からの縁で、いまでも渡辺明九段九段のラインは非常に強いものとなっています。

佐藤天彦九段は、小5で奨励会6級。中2で奨励会三段リーグと驚異的なスピードで駆け上がり、16歳で奨励会三段リーグ2回目の次点を獲得。四段昇段の権利を獲得します・・・が

はい。
次点2回の四段昇段の場合、順位戦の所属はフリークラス。師匠の中田功八段としてはは、四段昇段後、フリークラスからC級2組にあげるよりも、三段リーグを2位以内でかけあがった方が結局早いと考えられた様です。

2回目の次点の成績。12勝6敗という成績が気に入らない、と。また、三段リーグで戦ったほうが、フリークラス棋士となるよりも対局数も内容もあるものになると考えられていた様です。

プロ入り9年目。27歳の年は雌伏の年。王座戦と棋王戦のタイトル挑戦者となりましたが、羽生善治九段と渡辺明九段にそれぞれ阻まれます。

一転して翌年の28歳は飛躍の年となりました。
前年に順位戦でA級に初昇級。いきなり名人戦の挑戦者となります。

羽生善治九段です。
ここで、前年。王座戦の雪辱をはたし、タイトル奪取。名人位を獲得されました。

大山康晴十五世名人から中田功八段へ。中田功八段から佐藤天彦九段へ。渡されたバトン。このバトンが今後どんな「道」を進んでいくのか、期待してしまいますね！