マルチな天才。谷合廣紀先生。AIと歩む。棋風と魅力。まとめ

谷合廣紀四段は東京都中央区のご出身です。

6歳のころ、お祖父様に教わり将棋を覚えます。お祖父様はアマチュア三段の腕前。谷合廣紀四段がおっしゃるには、「勝てる相手と対局させてもらえたり、今にして思えば教えるのが上手だった。」とのこと。どんどんと将棋にのめり込んでいきます。

谷合廣紀四段は渡辺和史七段、香川愛生女流四段と小学生時代からの友人です。みんな東京・将棋会館にて研鑽をつまれ、将棋大会に同じチームとして出場したり、同じ中学校を受験したりされています。まさに青春の1ページ。3人ともプロとして将棋の世界で活躍されているのは感動すら覚えます。

そうなんです。
そして、谷合廣紀四段の師匠は中座真八段。12歳で奨励会に入会されます。

谷合廣紀四段は、学業も極めて優秀。
そして、高3になる頃。以前よりあこがれがあった東京大学を第一目標とすることを決め、現役合格されます。

「東京大学に1年で合格」は、普通無理ですね（汗）。
ただ、改めて言うまでもありませんが、谷合廣紀四段は地頭がものすごく良いということなのでしょう。ちなみに、東京大学卒業の棋士は、もうひとり片上大輔七段がいらっしゃいます。また、奨励会と研究の両立ですが、奨励会で戦われているときには、右玉という特殊な戦型で戦われていたこともあって、研究時間をほかの奨励会員とくらべ少なくしていたともおっしゃっていました。

大学での研究はプログラムやAIでの書籍を出されるほど。まさに順調そのもの。しかし、谷合廣紀四段がいちばん時間と情熱を注いでいる奨励会四段としては相当な葛藤。苦悩があったはずです。

そこでの師匠。中座真八段から「君に上がれないわけがない」という魂をゆさぶるアドバイスがありました。
中座真八段は、ご自身が年齢制限ギリギリで奇跡の大逆転四段昇段経験をお持ちでした。だからこそ26歳という年齢制限で奨励会三段リーグを戦う弟子。谷合廣紀四段に対して寄り添ったアドバイスが出来たのだと思います。

そして26歳にして、谷合廣紀四段は見事奨励会を突破。棋士となられます。

谷合廣紀四段は、棋士になられてからは、振り飛車の可能性を探求されつつ、AI研究。プログラミング。ピアノ。YouTube。とマルチに活動の範囲をひろげられていらっしゃいます。

谷合廣紀四段ご自身が言うには「様々な活動が他の活動の息抜きになっているので、逆にそれぞれいい結果が出やすくなっている」とのこと。
・・・やっぱりマルチな天才ってあこがれちゃいますね。